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テクニカル修理サービス 日本人スタッフの日記
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現地:ソチ ロシア連邦 3月13日(木) | ![]() ![]() |
鈴木選手がスラロームで金メダル獲得!おめでとうございます。
昨晩からの雨がすっかりやんで、日差しが強い。
雪がものすごい勢いで溶けたら、またコンディション悪くなるなーと思っていたのですが、意外と暑くない。空気は冬の冷たさでした。
今日はアルペン会場。
アルペン会場に向かう為には、ゴンドラ⇒ゴンドラ⇒リフト を乗継ぎますが、なぜかタイミングが悪く、最初のゴンドラが大混雑。彼らはパラリンピックのボランティアスタッフ。カラフルな衣装はロシアのスポーツウェアブランド「BOSCO」社製。ロシアナショナルチームのユニフォームも手掛けています。
ゴンドラから見る景色。雪もそんなに溶けてない。
乗り換えたゴンドラで一緒になったのは、ロシア山岳連盟のスタッフ。パラリンピックのアルペン会場で、レスキュー隊として勤務中。彼らが着てているのは、やはりロシアのアウトドアウェアブランド「RED FOX」。初耳のブランドですが、素材はまともなものを使っている。
「恰好いいですね」と言ってみると、「縫製が良くないんだよねー。本当はノースフェース(アメリカのブランド)が欲しいんだー。」とか言ってました。お疲れ様です。
今日一緒に働くアントニーというスタッフが、すれ違うリフトに乗る選手をみて、急に「あの選手知ってる!」と声を上げました。
この選手は、昨日選手村のリペアブースに来た韓国の選手で、転倒で上半身を傷め、リペアブースで上半身を覆うパッドを作成したとの事。
その時の写真がこれ(アントニー提供)。
リフトから見下ろすと、今まで競技で使われていなかったコースをスタッフが一所懸命整備しています。
明日行われる、スノーボードのコースです。
今日もちょっとした修理が何件かあった他に、「工具を貸してほしい」という依頼もたまに来ます。
リペアブースがここにあることが、少しずつ認知されているのかもしれません。
道具は本来貸し出さないのですが(その間、他の修理ができなくなるかもしれないので)、すぐに戻す約束をして、貸してしまいます。
ウズベキスタンの選手がやってきました。依頼は「スキーのビンディングの調整」。作業は難しくないのですが、調整用のボルトが硬くて回らない、とのこと。確かに硬い。
リペアブースで用意しているドライバーは、根元にスパナをかけて、より大きなトルクをかけられるタイプなので、なんとか回す事が出来ました。
「スキー板を抑えていて欲しい」と頼んだら、なぜかカメラにポーズを取るウズベキスタン選手。
何度かビンディングの硬さを確認して、O.K.をもらいました。
鈴木選手がスラロームで金メダル獲得。
おめでとうございます。
日本チーム3個目の金メダル。
国別獲得数でも、ロシア、ドイツ、ウクライナに続く4位です。また、チェアスキーの男子部門は、これまで全て日本人が金メダルを獲得しています。
今日の業務終了は21:30。
コースもどんどん暗く、寒くなりますが、戻るためには一旦ゴンドラでゲレンデを上らなければいけません。そして乗り換えの度に凍えながら歩きます。
2人とも冷えてしまったので、ホテルにのレストランで、一緒にボルシチを飲みました。美味。
ようやく食べた、まともな「ロシア料理」でした。
明日もアルペン会場。
新種目のスノーボードクロスが楽しみ。
オットーボック・ジャパン(株) プロダクトスぺシャリスト:中島 浩貴